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エレアコチャランゴ フィッシュマン プロブレンド

Img_3311
Canon EOS Kiss X2 EF28mm F1.8 USM

FISHMAN PREFIX PRO Blendを搭載したエレアコチャランゴ。
たぶん、日本で持っているのは僕1人だろう。
いや世界でもこういうcharangoは他にないかもしれない。
なぜなら他に見たことがないから。それだけの理由だ。
(持っている人は情報交換してください。よろしくお願いします。)

このpickupの特徴は、サドル下の振動を拾ったピエゾの信号と
プリアンプ下のコンデンサマイクの音をブレンドできるというところだ。
ピエゾピックアップのカリカリした音と、マイクで拾った音を混ぜ、
その比率を変えることで理想的な音を生み出すことを目的としている。

内臓マイクだけあれば、ピエゾの音をブレンドする必要はないのではないか
と思う方もいるだろう。
しかしボディ内のマイクだけではアタック音が上手く得られにくいし、
もやっとした音になり、ハウリングを起こしやすいのだ。
音圧をコントロールするために、ピエゾの音が必要なのである。
したがって、生の音とは全くことなるものになってしまう。

では、外部のいつも使われるようなマイクで充分ではないかと思うかもしれない。
確かにいつものマイクは充分にテストされ、安定した音質を保証するものであるが、
このシステムはあくまでもライブパフォーマンスを考えてのシステムである。
動きのあるライブでは、ピックアップシステムを考えなくてはならないのだ。

さて、もう少し写真を見ていこう。

Img_3317

プリアンプはこうやって空けることが出来る。
この下には9Vの乾電池と、音を拾うコンデンサマイクが設置されている。

角度を変えるとこんな感じ。
完全に風の通路が出来ている。

Img_3318

 

僕がこのシステムを試そうと思ったきっかけは、2002年にさかのぼる。
当時横浜に住んでいた僕は、近くで開かれた瀬木貴将さんのコンサートに行った。
そのコンサートでボリビアから来日していてバンドに参加していたチャランゴ弾き、
ドナート・エスピノーサ(Donato Espinoza)のチャランゴに驚いた。
彼のチャランゴは、当時の僕の知識の乏しさを差し引いても、
そのスタイル、奏法、音質すべてがかなり革新的だった。

彼はチャランゴからケーブルを出しており、それを腰に付けた
機械に接続し、そこからPAへと繋いでいた。
彼のチャランゴの前に、マイクスタンドは見えない。
チャランゴから伸びたケーブルで音を出力していたのだ。
それだけでも当時の僕にとって新しかったのだが、そのラインが2本なのである。
チャランゴ本体から伸びる、2本のライン。謎は深まるばかりだった。
(そしてこの謎のために僕は2004年にボリビアへ渡り、
ドナート本人に直接会うことになった。 その話はまたいつか書こうと思う)

奏法も独特であった。
彼は幼少のころの事故により右手の指を欠損していた。
その指、親指、人差し指、中指である。
親指と人差し指は完全に失われ、中指は第二関節くらいの所までしかない。
チャランゴを弾く際に普通に使われる重要な指が彼にはないのだ。
彼のプレイはしかし、魅力に溢れたものだった。
透き通った音質、素早く正確なトレモロ、風のようなかき鳴らし。
紡ぎ出させるメロディには「色気」が濃く感じられる。
彼の演奏については、日本でも瀬木さんのDVDで観る事が出来るし、
CDも買うことが出来るのでぜひ聞いて欲しいと思う。
(でもDVDのはボリビアでの演奏だからか音質がいまいち。残念。)

ANDES Music ANDES

アーティスト:瀬木貴将,トゥーパイ,フェルナンド・トリーコ
販売元:プライエイド
発売日:2001/03/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

お勧めは↑かな。

 

2002年のライブにおけるドナートの音は、いまの彼の音よりも数段上だったと思う。
たぶんそれは、ボリビアのPAシステムと日本のシステムに大きな差があるという事だ
と思うし、最近のドナートはあの時とピックアップを変更したためだとも思う。
2002年の彼のシステムは、2つの音をブレンドをしていたのだ。
これは彼に直接聞いてきたので間違いはない。
だがしかし、彼に聞きに行ったときの僕には知識が足りなかった。
何の音と何の音をどういうシステムを使ってブレンドしたのかについて
突っ込んで聞くことが出来なかったため、詳細は不明のままだ。

しかし、ブレンドというキーワードはずっと頭の中にあって
どうすればブレンドが実現出来るか調べてきた。
その答えの1つがこのシステムなのだ。
だがまだこのシステムで当時のドナートのような音を出すには至っていない。
おそらく彼は別のシステムを使っていたのだろうと思う。
チャランゴからスピーカに出力されるまでの機材にも秘密があるかもしれない。
当時の彼に追いつくには研究が必要なのだ。

求む研究!

というわけで、桑原君に貸してきた。
エレアコチャランゴのさらなる研究と発展を願う。

表面版には飯野賢治さんとヨシナガさんのサインがあるけど
これも、新しいものを求めた結果ということで。
ちなみに目立たないけれど、サドルの下にはピエゾピックアップが入ってる。

Img_3314

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コメント

本年もよろしくお願いいたします。遅くなりまして申し訳ありません。


フィッシュマン!!チャランゴでヒックアップ付きのを見たのは神大かっきーの奴以来ですが、高級機種のフィッシュマンとは驚きました。私も今ピックアップシステムを導入しようと検討中だったので!

さて、ドナート・エスピノーサさんの「二本のコード」というので思い出しました。私の記憶違いでなければ、確か「L.R.Baggs」というメーカーの「i-MIX」というピックアップは、マイクとピックアップの音を分離して出力(それぞれにラインアウト)できたように思います。
ちなみに、このメーカーのピックアップはピエゾとはちょっと違うみたいで面白そうですよ。
御参考になれば。

投稿: 三宅@ギターラ | 2009年1月12日 23時02分

>三宅@ギターラ
おおっ。
有用な情報ありがとう。
調べてみると、5万とか4万とか?
いや、yahooオークションで2万で落ちてるのを発見したぞ。

奥の手としては、海外通販だね。
日本の業者は大体3割増し位で売っていて、
さらにいま円高だから、上手くすれば新品2万位で手に入るかも??

と、そんな感じで買う方向で盛り上がっています(笑)。
実際、買うかはわからないけど。
誰かがやってくれればいいなぁ。

これによると、2004年発売とのことなので、
ドナートのと全く同じではないかもしれないね。
http://www.jes1988.com/lrbaggs/system.html

しかし、iBEAMというメーカーは要チェックだね。
http://www.jes1988.com/lrbaggs/system_ibeam.html
これ試したいなぁ。

ネットでまた調べてみるかな。
最近は演奏ファイルも落ちてるようだので。
チャランゴのは中々ないけど。

投稿: kawa | 2009年1月12日 23時19分

http://leaf-rain.wanooto.net/category/jones/guitar/
ここでi-mixの音が聴けるね。ギターだけど。
エアー感があって、これは期待が出来そうだ…。
どうもサドル下ピエゾだと音圧が強すぎるんだよなー。

ダレカヤッテクダサイ。

投稿: kawa | 2009年1月12日 23時25分

おおっ。海外サイトで発見した。
229ドルなので、まさに僕の予想通りの値段!
(このあたりは経験がモノを言うね)

http://www.shorelinemusic.com/amplification/baggs.shtml#order

前に買ったサイト。ちゃんと届いたので安心。

自己レス三連発。盛り上がってます(笑)。

ダレカカッテミテクダサイ。

投稿: kawa | 2009年1月12日 23時32分

音の分布とか調べるのはどうよ?
生と比べてみるとか。

どっかにそんな研究室あるべ。

投稿: 俺 | 2009年1月12日 23時51分

>俺様
おお。調べてみたいですね。
どうやって研究室に頼めばいいんでしょうか。
ちょっと遠い感じがしますが。

投稿: kawa | 2009年1月13日 22時46分

T大だのK大だののチャランゴ奏者をたぶらかしてそんな研究室に入れればいいんジャマイカ

http://wwwsoc.nii.ac.jp/asj/contents4/lab_links/zemi.html

投稿: 俺 | 2009年1月15日 16時09分

>俺様
生チャランゴの波形を図に表しておいて、
エレアコの波形をモニタリングしながらそれに近づける、
といった作業をするということですよね。

僕は生チャランゴの音に近づけようとはあまり思っておらず、
エレアコにしか出ない音の追求も面白いかなぁと思っていますので
たぶんやらないです。
でも、生チャランゴの音の波形分析は面白そうですね。
音に対する理解が深まりそうです。

あと、チャランゴ走者を「たぶらかす」のは、僕には難しそうです。

投稿: kawa | 2009年1月16日 07時50分

で、エフェクタは何種類か試したの?

投稿: 俺 | 2009年1月17日 19時50分

>俺様
いやーそれが、EQとプリアンプを試しただけです。
その2つは基本なので持っているのですが、
ただ試すだけのために買うのはお金がかかるんですよね。
誰か最初から持っている人がいればいいのですが。

というわけで桑原くんなのでした。持っていそうだったので。
で、実際持っていて、いろいろはさむと結構いい音らしいです。

投稿: kawa | 2009年1月17日 23時25分

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