20130224 飯野さん、ありがとうございました
kawaです。
僕の尊敬するクリエイターの飯野賢治さんが亡くなりました。
僕はただのファンの一人に過ぎず、直接の面識はないと言っていいのですが、
飯野さんについての思い出を記録しておきたいと思いました。
本当は今日のお通夜に行けたら良かったんだけど、
行けなかったので、自分の気持ちを整理するために、書いておきたいと思います。
飯野さんが主にゲームを作っていた頃より後の話がメインです。
2007年。
ずっと読んでいた飯野さんのブログが5周年を迎え、
記念のエントリーに「読んでくれている人は、祝ってほしいな。」と
書かれていたので、「おめでとうございます、いつもブログ読んでます」と書き、
少しの世間話や僕の簡単な自己紹介も添えたメールを送った。
eno blog: 5-year anniversary
メールを送ったことも忘れていたその2ヶ月後、
メールボックスを見ると、1通、メールが届いていた。
飯野さんからの返事だ。
「お返事、遅くなってごめんなさい。」から始まり、
丁寧に僕の一言一言に対して答えてくれているメールだった。
こんな丁寧な返事がもらえるなんて全く考えていなかった僕は
かなり興奮し、とても嬉しかったのを覚えている。
飯野さんのブログは、それまでの飯野さんのイメージとは大きく異なっていた。
尖っていて、切れ味鋭くて、少し傲慢で、ヒール役だったゲーム製作者時代から
打って変わり、とても暖かい文章が綴られ続けていた。
2008年4月に、突然、トークライブをやるとブログに出た。
eno blog: トークライブ 4月12日!
これは行かなくては、行って直接話しを聴きたい、話すところを見たい、と思った。
そこからこのトークライブは3年半に渡って合計7回行われたのだが、
僕は全部出席した。そして毎回、ブログに書いた。
白いあなぐら: 飯野賢治とヨシナガの 気になること。
ブログを書いたら、書きました!とメールして、
飯野さんのブログにリンクを張ってもらった。
いま自分のブログを読み返してみると、ライブはブログに書けないネタも多く、
内容がぼかしてある部分があって、よくわからない文章になっているけど、
飯野さんの話は面白く、尖っていて、優しさがあった。
満員の会場のみんなで爆笑したな。
笑える話だけじゃなくて、マジメな話もおおくて、
あのとき飯野さんの語ってくれた「死にかけた体験」、
今回起きたことと同じなんじゃないかなと思えてくる。
このとき、飯野さんは自分は長生き出来ないというようなことを
喋っていたような気がする。
でもこんな早くだなんて、僕は全く思わなかった。
Twitterを初めて、真っ先に飯野さんをフォローした。
僕は飯野さんの音楽が好きで、
飯野さんが曲を作る度に何度も曲の紹介をツイートしたり、
「どすか?」と教授や小室さんに紹介してるのを面白がって見ていた。
NORWAYというTwitterでつながった
バンドの生レコーディングも見たことがあった。
プロが集まり、一晩で一曲レコーディングするのをネットで
生中継していた。あれは刺激的だった。
NORWAY|次世代型レコーディングの可能性を見せるバンド!featuring Miu Sakamoto | Web Magazine OPENERS - MUSIC|Tokyo Tips
ああいうことを僕らもやってみたいなと思った。
Twitterでは、たまに飯野さんにメンションし、たまに返事を貰ったこともあった。
最後に貰った返事は、エヴァに関するものだった。
3回観てやっと主題がわかったよ。(-: 最初は世界観の理解と人間関係の確認で精一杯。次は物語/脚本の確認→理解でやっと。Q @siroianagura こんにちは。Qのどの辺りに惹かれたのでしょうか。ちょっと僕も2回目行って来たいです。AT @kenjieno: Q4回目観賞。
— 飯野賢治 Kenji Enoさん (@kenjieno) 2012年11月29日
(よく見ると、「QT」が「Q」や「AT」になっている。エヴァ仕様だ!)
飯野さんが理解したというエヴァのテーマは何だったんだろう。
僕は教えて貰う前に自分で気付こうと思って、それが何なのか
聞かなかったんだけど、聞いておくべきだったな。
音楽のことももっと聞いてみたかった。
そういう機会は今後あるかな、なんて思っていたんだけど。
飯野さん、本当にありがとうございました。
どうかごゆっくり、お休み下さい。