チャランゴ

20250305 今更ながら2011年アイキレ チャランゴフェスティバル国際部門を振り返る

先日、とある怖いnoteを拝見しまして、改めて振り返りましたので書き残しておきます。

2011年のアイキレ チャランゴフェスティバル国際部門。
当時、同門であり割と年の近い友人(だと僕は認識している)の桑原君が出場するということで、少し気にして様子を探っていました。
探したら記事が見つかったのでリンクを貼ります。
Sobre el festival internacional
(当記事の最後に翻訳を付けます)

記事によるとこの年の国際部門は日本3名、チリ1名、ペルー2名、コロンビア1名、アメリカ1名、ブラジル2名、国内(多分ボリビアのこと)3名が出場し、日本の桑原君が3位に入っています。(その数年後、桑原君は優勝)

当時1位の方の最近の演奏。(名前が同じなのでたぶんこの人ではないかと)

2位の方の最近の演奏(名前が同じなのでたぶんこの人ではないかと)

2011年当時の映像

桑原君映ってますね。
チリのペドロプラサ氏も演奏してますが、僕は彼のCDを持ってます。
この年はレベルが高かったのでしょうね。

さて、この年には桑原君の他に2人の日本人が参加しています。
当時僕は認識していたのかどうか忘れてしまいましたが、前述のnoteの方が参加されていたようでした。
この2011年のコンクールに関する、その方の有料記事の内容を読みました。
人生をかけて移住したものたちの戦い、趣味で楽しくvs音楽で食べて行く。
認められないこと、自分が周囲に、自分が相手を。
どちらの立場もわかってしまって、無関係な僕は何も言えないと思います。
競争社会の恐ろしさ。人の残酷さ。これ以上は無理ですね。
僕の知るこの手のコンクールにはだいたい恐ろしい話が付いています。
そもそもコンクールは1位以外はみんな負けということになるでしょうし、審査基準がよく分からないことがありますし、1位であってもたまたま優秀な奏者が出場しなかっただけかもしれませんし、1位になっても一時的な金品以外の何かが保証されるというものでもありません。
僕はコンクールには出ないようにしようと改めて思いました。

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冒頭のリンクの翻訳をつけます。

国際フェスティバルについて
2011年11月12日(土) 17:31

第28回 フェリア&フェスティバル・ナシオナル・エ・インテルナシオナル・デル・チャランゴ・アイキレ 2011 が、ボリビアのコチャバンバ県アイキレ市(チャランゴの国内首都)にて、数日前に開催された。

このフェスティバルでは、美しい楽器であるチャランゴの演奏者と製作家の両方が、さまざまなカテゴリーで競い合った。

製作家の部門 は、以下のカテゴリーに分かれた:

チャランゴ・ワライチョ(小型のチャランゴ)
チャランゴ・カランペアード(または伝統的なチャランゴ)
彫刻入りチャランゴ
厳選された素材を使用したチャランゴ
演奏者の部門 には、以下の6つのカテゴリーがあった:

子ども部門
若者部門
一般(大人)部門
ニュスタ(ボリビアの民族文化における伝統的な女性の称号)部門
カランペアード(伝統奏法)部門
国際部門

国際部門では、日本から3名、チリから1名、ペルーから2名、コロンビアから1名、アメリカ合衆国から1名、ブラジルから2名、そして開催国ボリビアから3名が参加した。

今回の大会では、ミゲル・アンヘル・ビルカ が 「チャランゴ・デ・オロ(黄金のチャランゴ)」 を獲得し、コロンビアのタティアナ・ナランホ が 「チャランゴ・デ・プラタ(銀のチャランゴ)」 を受賞、そして 日本の桑原健一(Kenichi Kuwabara) が 「チャランゴ・デ・ブロンズ(銅のチャランゴ)」 を受賞した。

特筆すべき点として、この若き演奏者(桑原健一)は、ルシエール(楽器製作家)フアン・アチャ・カンポスの手による2本のオリジナル・チャランゴを使用して演奏した。

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20250112 新たなバリトンチャランゴ注文の検討

AIなどを用いた耳コピ技術の発達により、尊敬するJorge Milchberg氏の作品をコピーしやすい状況になった。
氏はLos Incasの創設者で、「コンドルは飛んでいく」で世界的に有名な人物である。
今後は彼の曲をいくつかレパートリーに加えていきたいなとチャランゴを弾いて考えていた。
今の僕のチャランゴの音と彼のチャランゴの音には当然だが差分が存在する。
もっと彼の音色に近づけないだろうか。
彼のものは僕がよく見るようなデザインのものとは異なっている。
彼はどのようなチャランゴを弾いているのか。
材質は?弦長は?経験上大体の想像は付くが、できるだけ正確な情報を知りたい。
その情報を元に、ボリビアの最高の製作者に作成を依頼したい。

そう思った僕は、彼の息子さんにメールを送ることにした。
しかしお忙しいだろうし、聞いたこともない日本人のメールに返信などくれるだろうか。

メールを送って2日後、予想に反して、返事をいただくことができた。

そのチャランゴは、スペインのグラナダに住むイギリス人 Jonathan Hinves 氏の作品とのことである。
氏は有名なギター製作者で、もうチャランゴを作っていない。
しかし、そのチャランゴのレプリカを作ったことのある優秀な制作家がグラナダにいるので、
彼に依頼するといいと教えてくれた。
そしてJorge氏が使用していたチャランゴの写真と弦長の情報をいただいた。

さて。
当初の予定では、チャランゴは尊敬するアチャ氏に作成依頼する予定だった。
グラナダの制作家氏が浮上してきたが、どうするべきか。
考え中であるが、2人にそれぞれ頼むのが唯一後悔がない選択肢である気がしている。

※ タイトルにバリトンチャランゴと記載したが、この弦長のチャランゴは他にロンロコやチャランゴンと呼ばれることがある。

20250116追記

この楽器の材について、日本人ルシアーの方に写真を見てもらい意見をいただいた。
その意見を元に、ボリビアの巨匠に作成を相談しているところである。
(倉庫にこの材の良いものがあるかどうか調べてくれる段だ)
いい結果になれば良いなあ。

ところで、Los Incas熱が再燃してYouTubeで彼らの曲を聴いていたら以下の動画を見つけた。
これはLos IncasのJorge氏が使用していたバリトンチャランゴで、僕が写真を送って貰ったものである。
概要欄の日本語訳をつける。

--
ロス・インカス(LOS INCAS)は、ホルヘ・ミルチベルグ(Jorge Milchberg)の指揮のもと、1956年に結成され、当時ヨーロッパでは未知の存在だったアンデス山脈の伝統音楽を徐々に広める活動を開始しました。

数年後、パリの劇場で行われたオープンマイク形式の公演で、ホルヘは無名の音楽家だったポール・サイモン(Paul Simon)と出会い、友情を築きました。その際、ロス・インカスが最近録音したアルバムを彼に贈りました。そのアルバムには、「El Cóndor pasa」(ペルーの作曲家ダニエル・アロミア・ロブレスが作曲した同名の管弦楽ザルスエラの一部をもとに、ホルヘがアンデスの楽器(ケーナ、ハープ、チャランゴ)用にアレンジした楽曲)が収録されていました。

ポールは「El Cóndor pasa」に魅了され、歌詞「If I Could」を作詞し、ロス・インカスのオリジナル録音に自分の歌声を重ねて録音しました。この楽曲は1970年、アルバム『明日に架ける橋』の一部として発表され、かつてない成功を収め、アンデスの音楽を世界中に広める大きなきっかけとなりました。

1974年、すでに50年前のことになりますが、ロス・インカスが世界ツアーでポール・サイモンのライブに同行した後、ポールはロス・インカスの傑作アルバム『URUBAMBA』のプロデューサーを務めました。このアルバムはニューヨークにある当時最高のスタジオの一つ(A&R Studios)とエンジニア(フィル・ラモーン)を起用して制作されました。

このLPの芸術的および音響的なクオリティは、当時私たちが歩み始めた音楽の道において多くのミュージシャンの心をとらえ、永遠に魅了しました。その後まもなく、ヨーロッパ中に若者や年配者を含む多くのグループが現れ、これらの音楽ジャンルを学び、ヨーロッパ全土に広める活動を熱心に展開しました。私たちにとって、アルバム『URUBAMBA』は真の宝物であり、音楽の基準として非常に重要な存在であると同時に、私たちの感受性に深く響く感動をもたらしてくれるものでした。

このLPの第4曲目では、ホルヘがチャランゴを主役とした唯一の作品「Fugitivo en el altiplano」を披露しています。

私の演奏は、ホルヘの演奏にできる限り忠実であることを目指しました。幸運にも、ホルヘが1984年頃にグラナダのルシアー、ジョナサン・ヒンベスによって製作されたチャランゴを使用する機会に恵まれました。このチャランゴは、現在私の親しい友人パブロ・クルスが所持し楽しんでいます。また、彼は録音と編集、そしてこのテキストの作成においても素晴らしい仕事をしてくれました。

20250123追記

ボリビアの巨匠に作成いただくバリトンは、以下の仕様で作成される見込みとなった。
(倉庫まで探していただいた種類の材は良いものがなかったため、僕が最初に想定していた材をお願いした)
他に塗装の指定をしてみたのだけど、どうなるか。
今後、必要に応じてwhats appで連絡を取ってくれる予定。
・最高の木材
・胴体: アルガロボ
・表板: ヨーロッパ産AAAグレードのスプルース
・指板: アフリカ産エボニー
・ペグ: ヨーロッパ製
・スケール: 45 cm
・システム: Fishman Prefix Pro Blend

インカスレプリカは資金面の懸念により年末に注文する予定である。

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20240718 チャランゴ自作IR(さらばEQ)

IR(Impulse Response インパルス レスポンス)を自作しました。
いわゆるキャビネットシミュレーターやリバーブのシミュレータではなく、
エレアコの音をマイクの音に近づけるためのものです。

まず、エレアコチャランゴのラインのそのままの音です。

いつものエレアコチャランゴの音の感じがしますね。

この音に、IRを適用します。
まずは、KM184をモデリングしたもの。

次に、U87AIをモデリングしたもの。

最後にOC818をモデリングしたものです。

「IR」などと検索すると、リバーブの話やキャビネットシミュレーターの話ばかりヒットしますが、
ここでやっているのはそれではありません。
「ピエゾピックアップの音とマイクで録音した音の差分」をIRファイルに落としています。
これを使うと、ピエゾの音の入力がマイクの音に近づけた形で出力されます。
これはIRローダーを使用してライブで演奏可能です。

これまで長い間、EQをいじって、エレアコの音をいかに良い音にできるかを試みてきましたが、
IRはEQでできるレベルを遥かに超えていると思います。
さらばEQ。

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20240511 ライブやりました

5月11日、僕の所属するPonishiは、アシタバさんとコンサートをやりました。
場所は、国立駅近くの、わとわ。
ピアノが置いてあって、絵が飾ってあって、洋菓子や紅茶もでるおしゃれな場所でした。
お客さんも遠くからの方など含め大勢いらっしゃり有り難かったです。

Ponishiは昨年のコスキン、今年2月の八王子フォルクローレフェスタを経て、3回目のライブ。
アシタバの首謀者である大塚さんとは知り合って20年以上も経っています。
当時から変わらずヒゲですが。

その大塚さんが持ち込んだPA機材に、僕の機材を接続して、久しぶりにエレアコチャランゴを弾きました。

僕の機材の構成は以下のとおりです。
Fishman aura pro(オンボード)
SOURCE AUDIO EQ2 Programmable Equalizer
BOSS CP-1X
Strymon Bluesky v2
Gracedesign BIX

比較的シンプルですね。けっこう良い音出てるとの評判でした。

これを書くのが1ヶ月も経ってしまったのは、ライブ後すぐにエレアコの音の改善に取り組んでいたからです。
DIの見直しから始めて、EQを買い直したり、オクターバを買ったり、やや迷走しましたが、最終的にはIR(インパルスレスポンス)という技術を再発見し、IRファイルを自作して、ラインの音をマイクで録った音に近づけることができました。
この技術は僕にとって革命的で、かなりの進歩ができたと思います。
DAWでマイクの音とラインの音を比較し、差分となるEQ設定を作成し、それをエレアコの音に適用するイメージです。
ただ単にマイクの音に近づけるだけではなく、マイクで録音した音をローカットするなど、調整したものをターゲットにすることも可能です。
柔軟で高性能なDAWのEQで、こういう音にしたいというものを作っておけば、それをハードウェアで近似可能になるのです。
従来のハードウェアEQでは実現が不可能である、大変細かい調整ができます。
僕は機材もIR中心に考え直しまして、マルチエフェクターであるLINE6 HX STOMPを購入しました。
これ1つだけにできるかもしれません。
かなりの軽量化で腰に優しそうです。
すでに良い音が出ていて、次に使うのが楽しみです。(ただしライブの予定はありません)

5月のライブはいくつかの達成と課題を残して無事に終わりました。
個人的な課題としては、練習時間が多く取れない状況ですが、演奏のクオリティに直結するので毎日しっかり必要な練習をしたいです。
まだまだうまくなれるはずと思う一方で、あるギタリストが、自分自身の演奏技術が最も高かったのは10年前だというようなことをSNSに書いているのを見つけました。
故障や練習時間の減少、あるいは加齢の影響により、毎日9時間練習するプロでも必ずしもうまくなり続けられるわけではない、ということだろうと思います。
自分としては、それでも工夫できるところは工夫したり、心のありよう含めて変化していくことで、時間の問題に対応したいと思いました。
同じ方向に伸ばせなくなった場合でも、横に展開を広げることはできるはず。
技術を磨き続けようとすることはやめないですけどね。

Ponishiセトリ
1 午後6時
2 Jenecheru
3 Jallalla chuquiago
4 Arroyito cantor
5 Velo de la novia
6 Te dejo ir
7 目覚めよ石
OTRA Mosoq pacha
コラボ Sueno de los Andes

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20230329 チャランゴを2台持ち運びたい。1つのケースで。

世の中にはいろいろなチャランゴがあり、音色も様々です。
1台のチャランゴを使ってステージに立った場合、
聴衆は、あの人はあの音色だと決定的に認識するでしょう。
自分の音はこれだと確信しているプレイヤーはそれで良いでしょうが、
一方で、チャランゴを変えれば違う音が出るし、それぞれ全て自分の音色だという人や、
曲によって違う音を出したいという人がいると思います。
そういう人は、2本以上チャランゴを持ってステージに臨むのではないでしょうか。
2つのチャランゴを持ち運ぶためにはケースが複数必要ですね。

しかし、2つもケース持つのは重いし、両手が塞がるのは避けたい。
できれば、1つの軽いケースに2本のチャランゴを入れたいところです。
ケースを背負うことができればなお嬉しい。

こういうニーズに答えられる製品を調べたところ、3社から出ていました。
すべてテナーウクレレ用のケースです。

KIWAYA KLC-D-Ten

ORCAS OULC-3D

アイバーニーズ IUBT2542

まずポイントとなるのはチャランゴの厚さです。
自分の持っているチャランゴの厚さはだいたい8cm〜9cmくらいです。
アイバーニーズは厚さが7cmなので却下です。
KIWAYAは厚さ9cm、ORCASは9.5cmで大丈夫そうです。
次にポイントとなるのは重さです。
ORCASはWEBサイトに2.2kgと記載がありました。
KIWAYAは記載がありませんでしたが、メーカにメールで問い合わせたところすぐに返信がありました。
1.42kgとのこと。それは軽い。
KIWAYAを買ってみました。

下段にカルロス・ロメーロ
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上段にアチャ
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チャランゴは問題なく入ります。
隙間はあとで何かで埋めようかなと。
チャランゴ2本持ちはこれで大丈夫とわかりましたが、
このケース、縦に長いですよね。これはひょっとしてと思い、
試しにバリトンチャランゴを入れてみました。

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縦はジャストサイズ。
バリトンの厚みは10.5cm位で、ケースの規格をオーバしますが、チャックは締まりました。
しかし、ケースが柔らかいため、もう1台が入るスペースを圧迫します。
ケースの上から圧力がかかると、楽器にも圧力が掛かりそうです。
何かを上に重ねて置く場合や、満員電車に乗る場合は気をつけたほうが良さそうです。
ノーマルチャランゴの場合はこのような心配はなさそうですが、
バリトンは若干無理があるかと思います。でも気をつければ大丈夫かもしれません。

次に、アルゼンチンのロンロコを入れてみました。
Untitled

厚さはバリトンと同様です。
縦がギリギリですね。一応入りますが、縦の衝撃に弱い感じがします。
僕はこれは入れないかな。

まとめると、このケース
・チャランゴ2台はOK
・チャランゴとバリトンチャランゴは気をつければ多分OKかも
・チャランゴとロンロコは無理

おすすめ ☆☆☆☆☆

ということで、次回、ロンロコとチャランゴが入るセミハードケースをオーダーする話です。
…本当か?

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20220905 CONGRESO INTERNACIONAL DE CHARANGOの様子

8月下旬にブエノス・アイレスで開催されたらしいCONGRESO INTERNACIONAL DE CHARANGO(国際チャランゴ会議)の演奏の様子がYouTubeに上がってきていますね。
こちらは我が心の師匠、Freddy Torrealbaさん。ギターの伴奏はやはりこの人、Melvin Velázquezさん。来日の際にはぜひ一緒に来ていただきたく。

このライブ実際に見たかった。

こういうの見てると、自分はやっぱりチャランゴが好きなんだなと思う。コロナ期間中にギター習いに行ってみてそれなりに充実したと思っていたけど、チャランゴのレパートリー増やす方向でもよかったかもしれない。今後はどうするかな。

こちらはボリビアのLuciel Izumiさん。このエレアコチャランゴのピックアップ(プリアンプ)はFishman pro blendですね。ボクシッテルヨ。チェックシテルカラネ。このピックアップ搭載したチャランゴモッテマス。ま、マニアか?
この映像では一応マイクもチャランゴ用に1本立っているようですね。

どうでもいいことだけど、自分は彼女の父親にチャランゴを習うためにボリビアに行きました。演奏に似ている部分あるかなー。表情かな。よくわかんないな。異常な色気は現段階では父親の方が上のような気がする。
再生数を見ると、Freddyさんを上回っているな。どういうことだ。そういうことだ。

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20220813 最近のエレアコチャランゴの音作り

最近はこんな感じです。
マイクは入っておらず、完全なライン録音です。
「木」っぽさが含まれていて、なかなか良いのではないでしょうか。
みなさんのエレアコの音も教えてくださいね。

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20200926 チリのカリスマ(日記)

フレディ・トレアルバさんから誕生日のお祝いメッセージが来て驚いた。
僕はスペイン語がよくわからないので慎重にお礼のメッセージを返すと、
そこから少しのやり取りが続き、脈絡なくビデオのリンクが送られてきた。
クリックして確認するとビクトル・ハラについてのライブ放送のようだ。
ビクトル・ハラの写真が常に映されており、彼についての話がされていることがわかる。
しばらく観続けると、トレアルバ氏が登場し、リモート共演スタイルで彼と大勢のギタリストやヴァイオリニストなどとビクトル・ハラの曲La Partidaを演奏した。なかなか壮大でよかった。
演奏が終わった後、パルティーダ良かったですとメッセージを送ると、

「ありがとう、(中略)🤫 しかし、これの核心は賛辞であり、その観点から私は幸せです」

というような返事を貰った。
中略の部分にはナイショマークが付いていたので、念のため公開は控えさせていただく。

これの核心は賛辞でありというのは、
ビクトル・ハラへの賛辞を示すことができて幸せということなのだろうか。

うーむ。
言葉の細かいニュアンスまで理解したい。
しかし、そのために勉強するには時間が足りないのではないか。
どれだけ勉強すればたどり着けるのか?
そんなことを思った。

ビクトル・ハラについての番組は1時間半ほどで終わった。
スペイン語だったため、内容はほとんど分からなかったが、
40年以上前に亡くなった人物の番組をこれだけ長い時間大勢が観るということを知って、
トレアルバさんに、ビクトル・ハラの偉大さの一端を理解しましたというようなことを送ると、
ありがとう、Victorの仕事は計り知れません。と返ってきた。

いま、僕はビクトル・ハラについて改めて調べ直している。

そして、今回トレアルバ氏が使用していたチャランゴはチリの製作者が作ったものだったなと思い返した。

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20200827 リモート共演動画の作成についてのメモ

オンラインコスキンのための動画を作成しました。
遠く離れた友人に各パートごとの録音と録画を送ってもらい、編集しました。
作業の概要を書き残しておきます。

○目的
またやる時のための忘備録、他の人の参考

○使用した機材
カメラ、オーディオインターフェース、マイク、PC(Windows、Mac)

○使用したソフトウェア
Cakewalk(無料 友人が録音のために使用) 、Logic Pro(Mac)、Final Cut Pro(Mac)
 ※ cakewalkやLogic ProというソフトはDAWといいます。
   音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業を行うソフトです。

○作業概要
1.ガイドとなる音源の作成
2.パートごとに演奏を録音・録画
3.音声ファイルの書き出し
4.音声と動画の同期(①)
5.音声ファイルの編集(②)
6.各動画のタイミングをあわせる
7.①の動画の音声ファイルを②に差し替える

○作業詳細
1.ガイドとなる音源の作成

パートごとにテンポや構成を合わせるために、これを聞きながら演奏するという
音源を作成する。その音源のことをガイド音源とする。
あとでテンポを変更する可能性を考えると、MIDIでの作成が望ましい気がするが、
最近のDAWはオーディオファイルも柔軟にストレッチできるため、MIDIにこだわる必要はない。

Logic Proを使う場合
Logic Proにはオーディオのテンポを柔軟に扱うスマートテンポという機能がある。
今回の演奏はYouTubeで見つけたライブ演奏を元に、スマートテンポを使って、
少しぶれていたテンポを整え、さらに少しテンポを落としたものにした。
スマートテンポの優秀なところは、グリッドに拍の頭が合わせられるところだ。
メトロノームが使用可能になるし、録音の部分的な修正も少しだけ簡単になる(気がする)。
自分で演奏して作成したガイド音源も同様の機能を使ってテンポを変更できる。

他のDAWでも同じようなことができる可能性はある。詳しくはしらない。

2.パートごとに演奏を録音・録画

カメラで録画しながら、Mac(かPC)のDAWで録音する。
ここではあとで映像と音声を同期することはあまり考えない。
同期はFinalCutProが自動でやってくれるからだ。
この機能のために僕は10年ほど前に10万円以上を支払っているが、
いまでは2万ちょっとで使用できる。いい時代になったものだ。

3.音声ファイルの書き出し

ここでポイントなのは、ガイド音源と同じポイントからスタートするように書き出すこと。
これさえやれば、のちのち、各パートの動画のタイミングがあう。

Cakewalksでの書き出し方法を忘れないためにメモしておく。
(僕は今回始めて使ったので細かいオペレーションレベルで)
「Ctrl+A 」で全録音を選択してもらって、ファイル→エクスポート→オーディオ
左下の「バウンスの設定」の「ソースの種類」を「トラック」に。
下に出てきた 「インプット(s)トラック」で、書き出したいトラックを選択。

4.音声と動画の同期(①)

前述のとおり、Final Cut Proの機能でカメラで撮影したビデオと
Mac(かPC)に録音した音声を同期する。
この機能は本当に10年前、思い出すのはあれはエルネスト(以下略)
Adobe Premiere Proにもこの機能は付いているようだ。

5.音声ファイルの編集(②)

書き出した音をDAWの編集用のプロジェクトに貼り付け、編集する。
音声ファイルの編集は熟練の技と知識が必要な領域だったが、
最近ではAIで結構なんとかしてくれるソフトが登場している。
iZotope Neutronだ。
これで勝手にいい具合にイコライジングや各パートの音量調整などを提案してくれる。
このソフトはたびたびバンドルセールなどやっているので、よく探すと安く手に入る。
Neutronで音を整えたあとは、お気に入りのプラグインで音を仕上げる。

あ、あと、DAWに貼り付ける前に、状況に応じてiZotope RXでノイズを除去した。
チャランゴはノイズなく録音できたので今回は適用しなかった。
逆にAutoで適用してみたら音が痩せたので却下した。

6.各動画のタイミングをあわせる

音声のタイミングは、ガイド音源のスタートのポイントにあったものになっているので、
4でその音声と同期された映像の余分なところをカット(簡単にできる)すれば
各動画のタイミングはあっさり合う。

7.①の動画の音声ファイルを②に差し替える

音声ファイルのスタートポイントもガイド音源にあっているので
単純に並べて、ビデオに付いている音量を0にすればOK。

以上です。

わかりにくいところあったら質問ください。

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20191230 出ない順チャランゴテクニック(Alternative Repique)

Freddy Torrealbaさんの教則ビデオ。
20190928 Freddy Torrealbaさんのレッスンビデオ: 白いあなぐら

これを見ていたら出てきたテクニックに
Alternative Repiqueというものがありました。
おっこれは?と思ってやってみたら、すぐにできました。
これです。↓

ダウンアップを繰り返すのではなく、ダウンダウンアップアップですね。
1往復で4回弾いている。

これは結構難しいと思いますが、僕は一瞬で弾けました。
なぜ僕がすぐに弾けたか。
それはチャランゴ以外の楽器の奏法をいろいろ試してきたからですね。
ウクレレのテクニックとギターのテクニックを組み合わせたらこの弾き方になりました。

しかし、このテクニックはマイナーですよね。
でてくる曲あるのでしょうか。
ある人に聞いたら、日本の有名なプロの方々も弾けなかったようです。


=FAQ=

Q.なぜプロが弾けなかったと思うか?

A.使わなくても大丈夫だからです。


Q.1往復で4回弾く必要があるのか?

A.芸術とはそういうものなのではないかと思います。


Q.このテクニックがやくに立つのか?

A.ブログの記事になります。


本日は以上です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。

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